エボナイズドチェア
3連休の幕開けですね!
皆様いかがお過ごしでしょうか?
金木犀の香りが漂い、秋の気配ですね。
なかなか出来なかった張り替えの修理が終わり、
店頭に並ぶ椅子とスツール。(スツールはSOLD)
こちらの椅子はナポレオン様式、当時流行したブラックカラーにグレーベージュのベルベットを合わせています。
ここでいうナポレオンはナポレオン3世で、セカンドアンピールと呼ばれる時代です。
ナポレオン1世が皇帝になった時代は、それまでマリーアントワネットがファッションリーダーとして流行していた、きらびやかで華やかな装飾美とは対照的に、ギリシアや古代ローマの古典的で、荘厳、洗礼された風格あるデザインが求められていきます。それは、家具だけでなくファッションや音楽にも同じ傾向があります。
そして、ナポレオン3世の時代になると皇后であるウジェニーがマリーアントワネットへの関心が高く憧れていたため、マリーアントワネットが好んだ東洋趣味も見直され、漆を模して黒檀を使用したり、エボナイズドと呼ばれる黒く塗装した家具がヨーロッパの上流階級で流行したのです。
大変美しく、ヨーロッパ中に噂だった皇后ウジェニー
シックという言葉もこのころ生まれたそうです。
歴史的背景から読み解くアンティーク家具。
そんな歴史がなければここにこの椅子も存在していなかったかもしれませんね。
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